ダイエットをしようと考えたとき、炭水化物の摂取を控える方が多いのではないでしょうか。「糖質制限」なんて言葉を耳にしたことがある人がほとんどだと思います。
最近では、スーパーやコンビニ、飲食店などでも糖質を抑えた商品の取り扱いが増えています。なんとなく「炭水化物=悪」と考えられてしまうように感じてしまいませんか?
それでも、日本人は炭水化物の代表ともいえるお米を主食としていることもあり、日常的に炭水化物を摂取する人が多いといえるでしょう。だからといって皆が太っているわけではないと思います。
では、なぜ炭水化物が太るといわれているのでしょうか。ここでは炭水化物が太るといわれる理由と改善法について紹介したいと思います。
そもそも、炭水化物は「糖質」と「食物繊維」の2つに分けられます。炭水化物が太るといわれる理由はこのうちの糖質にあります。そしてこの糖質によって起こる血糖値の変化によるものだといえるでしょう。
炭水化物は体内に摂取し、消化される過程で消化酵素であるアミラーゼによってブドウ糖に分解されます。
その後、分解されたブドウ糖が血液中に放出されることによって血糖値が上昇します。
問題はこの血糖値の上昇にあるのです。
血糖値が上昇したことを体が察知するとインスリンと呼ばれるホルモンを分泌します。このインスリンには血液中の糖分を体に取り込む働きがあるといわれます。このとき、放出されたブドウ糖が運動エネルギーとして使用されれば、体に取り込まれることはありません。
しかし、炭水化物を一気に摂取してしまうとブドウ糖が大量発生し、血糖値が急激に上昇します。さらに大量のブドウ糖に反応して大量のインスリンが放出されてしまいます。このとき、運動エネルギーとして使いきれない糖分は体内に取り込まれ、脂肪となってしまうのです。これが炭水化物で太るといわれる理由といえます。
これらのことから分かるように炭水化物は血糖値が急上昇することで太る原因となってしまうのです。逆をいえば、血糖値の急上昇を防ぐことが出来れば太る心配はありません。炭水化物が分解されてできるブドウ糖は運動エネルギーとなるように、私たちが生きていくうえで必要な栄養素の1つです。炭水化物を極端に減らしてしまうと体が飢餓状態になってしまったり、代謝が落ちてしまったりします。そのため、逆に太ってしまうなんてケースも多いのです。太るからといって炭水化物を全く摂らないということはダイエットを考える上でよい選択とはいえないでしょう。